- あじ
- I
あじトモエガモの別名。 あじがも。II
「~の住む須沙(スサ)の入江の隠沼(コモリヌ)の/万葉 3547」
あじ【味】※一※ (名)(1)飲食物を舌にのせた時に起こる感じ。 飲食物が舌の味蕾(ミライ)を刺激して生じる感覚。→ 味覚「~が良い」「~をつける」「~を見る」「おふくろの~」(2)体験して得た感じ。 感触。「初恋の~」「家庭の~を知らない」「切れ~」
(3)物事を深く知ることによって初めてわかるおもしろみ。 深い所に潜んでいるすばらしさ。 味わい。「~のある文章」「人生の~」「脇役(ワキヤク)が良い~を出している」
(4)囲碁で, のちに働きを生ずる箇所。 また, そのようなさし手。「~を残す」
※二※ (形動)(1)気がきいているさま。 おつ。「~なことをする」「~なはからい」「縁は異なもの~なもの」
(2)生意気である。 こざかしい。 訳ありげだ。「~なまねをする」
~も素っ気もな・い潤いや面白みが全くない。 つまらない。「~・い文章」
~を占(シ)・める一度経験したことのうまみや面白みを忘れない。~をや・る(1)うまくやる。 うまいことをする。「或時相対(サシムカ)ひで~・つてる処を発見(ミツケ)られ/復活(魯庵)」
(2)気のきいたことをする。 こしゃくなことをする。III「ほんに室町のたわけが~・るぞ/浮世草子・禁短気」
あじ【阿字】梵語字母の第一字, およびそれによって表される音。 密教では, 阿字はすべての梵字に含まれており, すべての宇宙の事象にも阿字が不生不滅の根源として含まれていると考える。→ 阿字本不生IVあじ【鰺】スズキ目アジ科の海魚の総称。 全長25~100センチメートル。 マアジ・ムロアジ・シマアジ・カンパチ・ブリなど重要な水産魚が多く, 日本近海には約五〇種がいる。 体は紡錘形や, 卵円形で側扁するものもいる。 体側の側線上にアジ科特有のぜんごがある。 普通, マアジをさすことが多い。 食用。 温帯から熱帯の沿岸域に広く分布。 ﹝季﹞夏。
Japanese explanatory dictionaries. 2013.